• 創業明治39年。日本一綺麗な仲卸。
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お姫様と黄色いカメ

むかしむかし

まだ日本円が強かったころ、

お姫様がハワイのビーチを歩いておりました。

すると、一匹の黄色い甲羅を持つ亀に出会いました。

亀は泣きながらお姫様にお願いします。
「岸に打ち上げらて、乾いてきて手足が動きません。子供にはいじめられるし、なんとか助けてください。」

「えー、どうしたら助かるの?」

「どこかに私の手足の出口があるはずです。そこを見つけて引っ張り出してもらえませんか?」

「ふーん。」

「ああ、首まで縮んできた。さあ、早く、早く!」

「えーっ。」

お姫様は亀の体に手をかけ、助ける素振りをしました。


ところが、お姫様は、亀が声も出せなくなったのを見て、急に亀の頭を上から押さえつけ始めました。

そう、お姫様は魔女だったのです。

意地悪な魔女の本性を抑えきれなくなったお姫様は、力一杯亀の頭を抑えました。

理由も理屈もなく、お姫様、いや魔女は亀の頭を押さえ続け、亀はとうとう甲羅ごと潰れてしまいました。

亀が縮んで消えてしまったあと、魔女は爽快な気分で日本に帰りましたが、

帰ってきた日本は、なぜか彼女が旅立ってから数10年時代が進んでおり、日本円がすっかり安くなってしまってました。

「こんなに円安じゃあ、もう二度とハワイには行けないわ」

魔女は嘆きながら、いそいそと月末の経理作業に励むのでした。

おしまい。


なんのこっちゃ。

毎度湯川でした。